対象との2つの出会い方「再認」と「知覚」とは
『身体の美学入門』
感性から捉えなおす人間の本質
伊藤 亜紗 著
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中央公論新社(中公新書)
| 224p
| 1,100円(税込)

第1章 美学、「私の中の他者」との出会い
第2章 感性、このやっかいであなどれないもの
第3章 醜による他者化
第4章 美による差別化
第5章 逸脱する感性
第6章 エロスから愛への進化

三省堂が実施する「今年の新語2025」で大賞に選ばれたのは「ビジュ」だった。人の外見=ビジュアルを略したもので、「今日のビジュがいい」などと使われる。美醜だけでなく、容姿の多様な印象を肯定する言葉として広がったが、そもそも人の「見た目」を私たちはどう認識し、それによりどう影響を受けているのか。
本書では、「感性」を扱う学問である美学の見地から、身体をめぐる感性の歴史をたどるとともに、社会の中の感性の働き、それがもたらすネガティブ・ポジティブな作用の両面を掘り下げている。感性には社会的安定やバイアスを生む規範的な側面がある一方、そうした既存の枠組みから離れ、対象の魅力を発見する「逸脱的」な側面があるという。著者は美学者。東京科学大学未来社会創成研究院DLab+ディレクター、リベラルアーツ研究教育院教授。第13回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞、第42回サントリー学芸賞など受賞歴多数。著書に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社新書)『体の居場所をつくる』(朝日出版社)など。
