「砂」が文明の発展と現代社会に重要な理由とは
『MATERIAL WORLD 世界は「資源」で動かされる』
MATERIAL WORLD(2023)

第一部 砂――ガラス、そして半導体の物語
第二部 塩――「生きるために」から「つくるために」「戦うために」
第三部 鉄――今の世界は鋼鉄でできている
第四部 銅――現代社会は銅線という「神経」がなくては回らない
第五部 石油――「覇権争い」から「身のまわりすべて」に
第六部 リチウム――「石油国家」から「電子国家」の時代へ
結び──私たちは地球と調和して生きられるのか

ウクライナ戦争や米国・イスラエルによるイラン攻撃のみならず、世界史上、国家間のあらゆる戦争や紛争には、必ず「資源」をめぐる問題が絡んでいる。平時の私たちの生活やビジネスに資源が関係するのは言うまでもない。ここで言う資源とは石油や天然ガスに限らない。たとえば「砂」も重要な役割を果たしてきた。
本書では、それらなくして現代文明は成立し得ないとまでいえる「6種類の物質」、すなわち砂、塩、鉄、銅、石油、リチウムについて、著者自身の世界各地の資源採掘の現場などへの旅を交えながら、それぞれの資源をめぐる現在、過去、未来の興味深いストーリーを語っている。私たちの身近に無尽蔵に存在するように思える「砂」は、その主要成分であるシリカの含有量によって、ガラスや光ファイバー、コンクリート、半導体などの原料になる。シリコンウエハーの製造に必要となる「るつぼ」の材料である特殊な石英は、世界で1カ所でしか手に入らないのだという。著者は英国のジャーナリストで、タイムズ紙、サンデー・タイムズ紙レギュラー・コラムニスト。ジャーナリズムにおける受賞多数。
