二国間関係を反映しながら進む大使館建設の裏側
『ベルギーの建築外交』
グローバル化する世界における大使館建設
Building for Belgium: Belgian Embassies in a Globalising World 1945-2020
Bram De Maeyer 著
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Leuven University Press
| 346p

第1章 大使の主導性:使節団長としてのプロジェクト・デベロッパー(1945~1957年)
第2章 要請に応じた大使館建設:受入国の指導的役割(1958~1974年)
第3章 経済こそが全て:経済外交の舞台としての大使館建設(1980~1985年)
第4章 連邦予算の穴を塞ぐ:ベルギー大使館資産の収益化(1999~2020年)

国交が樹立されている国に置かれ、特命全権大使が駐在国において公務を執行する「大使館」。国際法上不可侵の特権と保護を与えられるその場所は、国家のアイデンティティや外交方針を体現する「名刺」ともいえる。グローバル化が進み外交が国家の命運を左右しかねない現代、その存在意義はより強まっている。
ベルギーで刊行された未邦訳の本書では、ベルギー外務省が主導した1945年から2020年にかけての各国への大使館建設について、建築史および外交史の観点から詳述している。ワシントンD.C.、キャンベラ、ワルシャワ、ブラジリア、ニューデリー、リヤド、東京、キンシャサという8都市の事例を通して、大国ではないベルギーが、予算の制約や経済外交といった複雑な事情の中で独自の大使館建設を進めていった経緯を紹介している。著者のブラム・デ・メイヤー氏はルーヴェン・カトリック大学(KU Leuven)建築学部の客員研究員、外交建築を専門とする建築史家。
