ゲーム業界で通常のマーケティングが使えない訳
『エンタメビジネスの不都合な事実』
エンタメスタートアップ創業者が語る「夢の産業」の残酷なリアル

第I部 エンタメビジネス歪みの正体
なぜ「作る人」と「おカネを出す人」はすれ違うのか
第1章 なぜアニメ産業は「原作枯渇」に陥ったのか
第2章 大企業病がヒットを殺す――ライトノベル業界に見る「安全」の代償
第II部 ヒットは「効率の外側」で生まれる
魂の宿る「無駄」と体験密度の正体
第3章 ヒットは「魂の宿る無駄」から生まれる――効率の外側にある熱狂
第4章 「可処分時間の奪い合い」は間違い――体験密度こそが熱狂を生む
第III部 ヒットは「文化」から生まれる 物語・信頼・布教力の考え方
第5章 「良いもの」を作るだけでは届かない――ヒットの物語を再構築せよ
第6章 ポリコレ・コンプラが創作を殺す――「市場の声」という幻想
第IV部 それでもヒットを信じて作り続ける
答えのない時代のクリエイターと編集者の哲学
第7章 ヒットに「答え」はない――それでも問い続ける意味
第8章 AI時代こそ、人が作る意味を問い直す――クリエイターの未来

アニメやゲームをはじめとするエンタメ産業の海外売上が半導体産業を超える規模になっている。2010年代から「クールジャパン」として海外に紹介されてきたエンタメ産業だが、ここに来て実質的な日本の主要産業の仲間入りを果たしたともいえる。だが、独自の構造を抱える同産業の発展には課題も少なくないようだ。
本書では、自らエンタメスタートアップを経営する著者が、エンタメビジネスの現状と課題を指摘し、成功事例などを紹介しながらその「突破口」を提言している。エンタメビジネスには、構造的に他の業界のマーケティング戦略や、「効率の追求」が妥当ではないことが多い。市場調査や過去のデータに基づく戦略が保守的と見られる作品を生み出しても、ファンの感動や熱狂につながらない。また、却って細部への執拗なこだわりや試行錯誤といった「非効率」な製作過程が共感を呼び、ヒットにつながりやすいという。著者は、株式会社BookBase代表取締役社長、ダンガン文庫編集長。20歳から起業家として活動。現在は「出版から日本のコンテンツ業界を再構築する」をミッションに次世代出版社BookBaseを経営。さらに、ラノベを愛する編集者でもあり、ダンガン文庫を設立した。
