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発刊 フランス 2025.09
ソフトパワーを活用した外交戦略の歴史と現在地
『世界の「文化外交」』
Histoire de la diplomatie culturelle dans le monde: Les États entre promotion nationale et propagande
Contents

第1章 文化外交とは何か?
第2章 原初的な文化外交 1850~1914年
第3章 世界大戦と文化外交の制度化 1914~1945年
第4章 冷戦とナショナリズム 1947~1989年
第5章 21世紀における文化外交の再編
結論 「閉じたクラブ」から「競争の舞台」へ

Introduction
アートやスポーツといったソフトパワーを活用した「文化外交」が、世界的な潮流となっている。これまでに米国のハリウッド映画、中国の孔子学院、韓国のポップグループBTSなどが文化外交のツールとして活用されてきた。文化外交の狙いや意味づけ、実践する国や地域などは時代とともに変化しているようだ。
フランスで刊行された未邦訳の本書では、19世紀半ばから今日に至るまでの文化外交の歴史を、フランス、米国、韓国、中国、トルコなど様々な国・地域における取り組みを取り上げながら概観する。当初は、米国やソ連など一部の大国が自国の優位をアピールするためのものだった文化外交だが、東西冷戦が終結し21世紀になると、戦略として取り入れる国や地域が飛躍的に増え、その目的も多様になってきているようだ。著者のルドヴィック・トゥルネ氏はジュネーブ大学の国際史教授であり、国境を越えた文化史を専門とする。