「2000年分権改革」が示した国と地方の関係とは
『自治体は何のためにあるのか』
〈地域活性化〉を問い直す
今井 照 著
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岩波書店(岩波新書)
| 234p
| 1,034円(税込)

はじめに――《自治体の発見》から50年
第1章 「稼ぐ」地方創生の末路
第2章 分権改革からコロナ禍まで
第3章 崩壊するベースキャンプ――2024年自治法改正
第4章 地域社会から自治体を考える
第5章 ディフェンダーとしての自治体――社会分権に向けて
おわりに――役所の窓口から

少子高齢化、人口減少などにより衰退し、過疎化に悩まされる「地方」に対し、政府は地方活性化、地方再生、地方創生といったキーワードを用いた対策を試みてきた。その対策を具体的な施策に落とし込み実行するのが「地方自治体」の役割と思われがちだが、それは自治体の本来あるべき姿なのだろうか。
本書では、過去50年ほどの、国と自治体の関係の変化を追いつつ現状の課題を指摘。自治体の本来の存在意義や、将来に向けてあるべき姿を探っている。2000年に施行された分権一括法による改革(2000年分権改革)では、国と自治体の関係を、「上下・主従」から「対等・協力」とすることなどが目指された。それにもかかわらずその後、国の示した計画をもとに自治体が計画を策定し、国の認可を受けて実行する、といった「統制」によるパターンが多く見られるようになったという。著者は、公益財団法人地方自治総合研究所特任研究員。東京都教育庁(学校事務)、大田区役所(企画部、産業経済部など)、福島大学行政政策学類教授、地方自治総合研究所主任研究員などを歴任した。
