
2025年度後期のNHK連続テレビ小説として放送された『ばけばけ』の登場人物のモデルとなったことで再注目された小泉八雲(1850-1904)。1890年に来日して以来、日本の風土、怪談などを世界に紹介する書を執筆し続けた。そんな八雲が1904年に出版し、日本に関する最後の著書となったのが『神国日本』である。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)による日本研究の集大成ともいうべき本書は、日本固有の宗教である神道を中心に、古代からの日本史を辿りながら、日本人の慣習や文化、社会、統治などに宗教がどのように関わってきたのかを考察している。八雲作品の熱心な愛読者であり、第二次世界大戦後にマッカーサー連合軍最高司令官の側近として来日したボナー・フェラーズが、昭和天皇を訴追するつもりだったマッカーサーに『神国日本』を手渡したことで、天皇制が護持されたというエピソードがあるという。著者の小泉八雲は1850年、ギリシャのレフカダ島に生まれる。1869年に米国に渡りジャーナリストとして活躍した後、1890年に来日し松江や熊本で英語教師を務めた。代表作に『怪談』『知られぬ日本の面影』などがある。

