海外子会社を本社にする大胆な経営統合の舞台裏
『AFTER M&A』
JTに見る 逆転型統合プロセス 成功の法則
岩下 仁 著
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BOW&PARTNERS
| 288p
| 2,640円(税込)

第1章 知られざる統合プロセス
第2章 押さえるべきガバナンス
第3章 機能別での交流促進
第4章 ボトムアップでの課題模索
第5章 トップダウンでの課題特定
第6章 統合への具体的ステップ
第7章 全体統合への実施
終章 逆転型経営統合の前提条件

日本企業によるグローバル企業の買収が活発化している。大型化もしており、業界内のみならず世間全般でも注目を集めるケースが多い。だが、大型買収の成否を決めるのは、M&A発表後の買収企業との経営統合(PMI)であり、失敗事例も決して少なくないという。その点で、独自のPMIに成功したのが、JTである。
本書では、JT(日本たばこ産業)による、1999年の大型買収から、2022年1月の、買収した海外の子会社に、売上の大半を占めるたばこ事業部の本社機能を移管するというかたちでの経営統合までの約23年間の軌跡を、多くの公開情報と、延べ100人に及ぶ関係者への入念なインタビューをもとに分析、PMIの成功ポイントを探っている。典型的なドメスティック企業だったJTは、1999年に米国のRJレイノルズインターナショナルを、2007年に英国企業ギャラハーを買収、グローバル化を成し遂げた。買収した2社の事業は子会社のJT International(JTI)に引き継がれたが、2022年の経営統合はそのJTIを、JTたばこ事業部の「本社」にするという「逆転型経営統合」だった。著者はビジネス・ブレークスルー大学院講師、温州キーン大学助教授で、企業の国際化、企業変革、リーダーシップを専門とする。
