
2023年3月期決算から大手4,000社に開示が義務づけられたこともあり、「人的資本」が注目されている。人的資本は、製造資本、知的資本、社会関係資本、自然資本などとともに、数値化が難しく財務諸表には表れづらい「非財務資本」の一つである。企業価値を高めるには、財務資本と非財務資本の両者の強化が必要だ。
本書では、日本企業が持つポテンシャルを十分に発揮するために求められる、非財務資本によって企業価値を高める戦略について、各社の豊富な先進事例を挙げながら論じている。企業が自社の価値を正当に評価されるには、非財務資本をただ開示するだけでは不十分であり、どのような顧客に対して、いかなるビジネスモデルで価値提供しようとしているのか、といった「ストーリー性」が重要になるのだという。著者は野村総合研究所(NRI)エグゼクティブパートナー。精密機器メーカーを経て2005年にNRIに参加。2025年に同社初のエグゼクティブパートナーに就任。『リカーリング・シフト』(日本経済新聞出版)など著書多数。

