
多くのメーカーにとって、新製品開発における「コスト」の問題は悩みのタネではないだろうか。開発者は得てして高機能・高性能を実現するには、コストが上がるのは当然と考えがちだが、コスト増が価格に反映されれば、市場での競争力が弱まることにもなりかねない。この問題を解決しうるのが「DTC開発」である。
本書では、総合機械メーカー大手のクボタにてトラクター等の開発に携わった著者が、独自の「DTC(Design to Cost)開発」を開発現場で活かし、社内外に広めていく過程を含む、自らの一代記を語っている。「DTC開発」とは、開発者が、設計段階から、機能・性能・品質だけでなく「コスト削減」も考えながら、部品の構造や形態の最適化などを進める手法。それによって、顧客の要望に応えるとともに、開発者自身の自由裁量範囲が広がるのだという。著者は株式会社コスト開発研究所代表取締役社長。1964年に久保田鉄工株式会社(現クボタ)に入社。海外技術研修生としてニューヨークに派遣された後、トラクターの事業革新と事業再建に従事。2004年クボタ機械設計株式会社代表取締役社長に就任。2009年から現職。

