「日本に移民政策はない」が誤解である理由とは
『ニッポンの移民』
増え続ける外国人とどう向き合うか
是川 夕 著
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筑摩書房(ちくま新書)
| 256p
| 1,012円(税込)

序章 増え続ける外国人
第1章 「日本に移民政策はない」は本当か?――現代日本の移民政策
第2章 少子高齢化と移民を考えるために――移民政策の歴史
第3章 人はなぜ国境を越えて移動するのか?――移民理論の現在地
第4章 技能実習制度は「現代の奴隷制度」なのか?――成長するアジアと日本
終章 吹き荒れる排外主義の中で――移民政策の未来

日本国内に外国人が増えたことを実感する人が多いのではないだろうか。治安の悪化や迷惑行為などを不安視する声も多く、2025年10月に成立した高市内閣では、「外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣」のポストが設けられた。また日本は長らく「移民政策をとってこなかった」と言われるが、本当にそうなのだろうか?
本書では、移民問題の第一人者が、各種データをもとに、移民政策の現状と歴史、未来について詳細に考察している。意外なことに、データや、これまでの研究によれば日本はれっきとした移民国家であり、とくに永住型の「労働移民」に関しては、制度も整備されており、世界的にみても遜色のない受け入れを行っている。人口減少への対応としても、日本は欧米よりも優位な立場にあるのだという。著者は国立社会保障・人口問題研究所国際関係部部長。内閣府勤務を経て現職。OECD移民政策会合、OECD移民政策専門家会合のメンバーでもあり、移民問題に関する多数の著書がある。
