新書・文庫
発刊 2025.10
ラーメンが「1,000円の壁」を破るのに必要な事
『ラーメン一杯いくらが正解なのか』
井手隊長 著 | 早川書房(ハヤカワ新書) | 272p | 1,386円(税込)
Contents

第1章 「1,000円の壁」とは何か
第2章 ラーメン1杯の原価
第3章 職人としてのラーメン店
第4章 横浜家系のブランド戦略
第5章 日高屋の意地
第6章 二郎系の秘密
第7章 カップ麺や市販品の逆襲
第8章 「予約制」で「1,000円の壁」を突破したラーメン店の戦略
第9章 土地の特性や時代の流れで「1,000円の壁」を突破したラーメン店の戦略
第10章 ラーメンの未来は日本経済の未来

Introduction
物価高が続き、さまざまな商品やサービスの値段が上昇している。世代を問わず人気の「大衆食」、ラーメンも例外ではない。近年では1,000円を超えるラーメンが誕生し「高すぎる」という声が上がる一方で、従来のような3桁の価格のラーメンこそ「安すぎる」といった議論が現れている。ラーメンの適正価格とはいくらなのか。
本書では、業界に精通するラーメンライターが、ラーメン一杯1,000円は高いと感じてしまう「1,000円の壁」問題を中心に、ラーメン業界の現状や展望を論じている。これまでラーメンは庶民的な価格だったが、今後はそばや寿司のように高価格・中価格・低価格の「三極化」に向かうという。さらに、自らのラーメンづくりの技術を見直すことで、「1,000円の壁」を超えていった店の取り組みなどをレポートしている。著者は全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。ウェブ上で年間100本以上の連載記事を執筆するほか、テレビ・ラジオ番組出演、商品監修など多方面で活躍。近年は“1,000円の壁”問題や“町中華の衰退事情”など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材している。