
近年、人生100年時代、イノベーション創出、人的資本経営といった文脈から、副業解禁、社内副業の推進、投資先への出向などの形で、組織や企業の境を越えて経験を積む「越境」が注目されている。越境には、企業主導、個人主導などさまざまな形があるが、どんな成果が期待できるのだろうか。
本書は、2015年にローンディールを創業し「レンタル移籍」などの越境事業を手掛けた著者が、NTT・トヨタ・三菱グループ各社・官公庁などのべ150社・1,200人以上に越境の機会を提供してきた経験をもとに、越境の定義、その価値や難しさ、個人や企業のメリット、さらに越境後の人材の活かし方に至るまで全容を解説している。大企業は、ベンチャー企業に越境した人材を戻ってきた後にいかに活かし、イノベーションが起きやすい組織風土の醸成につなげていくかが重要という。著者は、一般社団法人越境イニシアチブ代表理事。2001年ラクーンに入社し部門長・新規事業責任者を歴任。2014年にカカクコムに転職し事業開発を担当。サッカーなどスポーツの世界によく見られる「レンタル移籍」に着想を得て「企業間レンタル移籍プラットフォーム」を構想し、2015年にローンディールを創業。2025年6月から現職。

