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発刊 マレーシア 2024.11
世界最大級のゴム手袋メーカーが経た「試練」
『マレーシアの手袋王ドクター・リムの経営哲学』
MUST KNOW, MUST DO, MUST TEACH: The Journey of Tan Sri Dr. Lim Wee Chai
Premilla Mohanlall / Dyll Rohan Selveraj 著 | Firoz Abdul Hamid 編 | Top Value Books | 204p
Contents

はじめに 120年の旅路
第1章 ティティ出身の少年
第2章 好奇心旺盛
第3章 営業マンとしての成長
第4章 トップグローブの誕生
第5章 頂点への道
第6章 知るべし、行うべし、教えるべし
第7章 コロナ禍でのピークパフォーマンス
第8章 高く大きな木は風当たりが強い
第9章 貧者を助け、富者を教育せよ
第10章 健康な5つの井戸:健康な120歳への指針
第11章 潮が引いた時にのみ
第12章 小さな池を越えて……大魚と泳ぐために
結論 家族の絆と実力主義

Introduction
マレーシアに本社を置くトップグローブは、世界最大級のゴム手袋メーカーである。現在会長職を務めるタン・スリ・リム・ウィー・チャイ氏が1991年に創業した同社は、COVID-19のパンデミックによる需要拡大などを経て急成長。今日では米国やブラジル、ドイツにも製造拠点を有し年間950億枚のゴム手袋を生産している。
マレーシアで刊行された未邦訳の本書は、タン・スリ・リム・ウィー・チャイ氏の経歴と、トップグローブ創業の歩みなどを追いながら、氏の経営哲学や人生哲学を紹介する評伝。急成長の反動として起こった危機を乗り越え、事業を拡大していった同社の強みの一つとして社員教育がある。それを支えるのが「Must Know, Must Do, Must Teach」という、業務に関する知識を個人のものとしない、リム氏独自の経営哲学である。著者のプレミラ・モハンラル氏は、再生可能エネルギーと政策問題に関するマレーシアの出版物への寄稿経験のあるライター。共著者のディル・ローハン・セルヴェラジ氏も同分野などで活躍するライター。