新書・文庫
発刊 2025.05
アフリカ連合が認めた「第6番目の地域」とは
『アフリカの地政学』
Géopolitique de l’Afrique(2024)
ソニア・ル・グリエレック 著 | 山田 芙美/木山 俊作 訳 | 白水社(文庫クセジュ) | 170p | 1,540円(税込)
Contents

1.世界の中のアフリカ――プロト・ネーションと植民地化の歴史(1950年まで)
2.国家の形成と「ビッグマン」の誕生(1950年~1970年)
3.武力紛争が頻発する大陸(1960年~2023年)
4.統合の追求、あるいはアフリカにおける地域主義の展開
5.アフリカにおける権力争い――新たな「グレート・ゲーム」?
6.アフリカ人と世界とのつながり――移民とディアスポラ

Introduction
アフリカ大陸には現在、多様な54の国があり、総人口は2025年に14億人を超える見込みだ。国連に加盟する193カ国の4分の1以上をアフリカ諸国が占めることからもグローバル社会でのプレゼンスは小さくない。大陸のほぼすべてを植民地化された過去を持つアフリカは、どのように現状までたどり着いたのか。
本書では、アフリカ諸国が辿ってきた歴史的、社会的、政治的な軌跡をたどりながら、アフリカの現在の立ち位置を考察。植民地化と脱植民地化、汎アフリカ主義、アフリカ統一機構(OAU)とアフリカ連合(AU)の発足などのキーワードを挙げ、国家としての独立を図りながら地域としての連帯や結束を高めようとしてきたアフリカの動きを伝えている。著者のソニア・ル・グリエレック氏はパリ第五大学において政治学博士号取得(国際関係論専攻)。リール・カトリック大学法学部助教授、パリ政治学院講師。主に、アフリカ、安全保障、国際関係を研究している。