

2025年4月の「トランプショック」とも呼ばれる関税政策発表に伴う株価急落は、新NISAスタートがきっかけの投資ブームに沸く日本の個人投資家たちを不安に陥れた。だが、そのような短期的な変動に一喜一憂することなく、10年、20年の単位で大きなトレンドを読む「メタトレンド投資」を提唱するのは中島聡氏だ。

本書は、Apple、Tesla、NVIDIAといった成功企業の株を早くから買い、成果を上げた著者が実践する投資手法を自ら明らかにしている。伝説のプログラマーにして起業家・投資家でもある著者が勧めるのは、多くの投資家が用いるテクニカル分析やファンダメンタルズ分析によらず、景気サイクルや中銀の金利政策といったマクロトレンドよりも長期変化の潮流を読み取り、適切なタイミングで投資を行う「メタトレンド投資」である。著者の中島氏は、マイクロソフトにてWindows 95、Internet Explorer 3.0/4.0、Windows 98の基本設計を手がける。2000年に同社を退社後、Xevo(旧UIEvolution)を創業。現在、iPhone、iPadのアプリをはじめとしたソフトウェア開発を行っている。