 
      宇宙で土を作る「宇宙飛行微生物」は見つかるか
        『土と生命の46億年史』
          土と進化の謎に迫る
          
        
          
      藤井 一至 著
             | 
            講談社(ブルーバックス)
            | 272p
            | 1,320円(税込)
        
        
         
        
1.すべては粘土から始まる
2.生命誕生と粘土
3.土を耕した植物の進化
4.土の進化と動物たちの上陸
5.土が人類を進化させた
6.文明の栄枯盛衰を決める土
7.土を作ることはできるのか
 
            
人工知能を筆頭に、現代の科学技術は加速度的に進歩・発展を続けている。だがいくら技術を注ぎ込んでも、未だに人の手で作れないものがあるという。その一つが土だ。当たり前のように存在する土を、なぜ作れないのか。そもそも土はどのように出来ているのか。そして、土と生命にはどんな関係があるのか。
           
          本書では、地球46億年の壮大な歴史を辿りながら、土の誕生、土が生命の誕生や進化のきっかけとなったこと、人類の繁栄と土の劣化、人為的に土に近い土壌を作る「人工土壌」の挑戦など、多様な内容を語っている。土を再現不可能にしているのが生物由来の「腐植」であり、腐植に欠かせないのが微生物だ。土と、土中の膨大な数の微生物とが相互作用するシステムが、「土の本質」だという。著者は土の研究者。国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 主任研究員。カナダ極北の永久凍土からインドネシアの熱帯雨林までスコップ片手に世界、日本の各地を飛び回っている。『土 地球最後のナゾ』(光文社新書)で第7回河合隼雄学芸賞を受賞。
      
 
             
             
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