
実は融資と投資以外にたくさんある資金調達手法
『ファイナンスをめぐる冒険』
組織のパーパスに適した資金調達はどうすればできるのか
Adventure Finance(2021)


1.エクイティとデット
2.リスク資本を創業者のニーズに合わせて設計する
3.助成金でイノベーションを起こす
4.資金調達をインパクトにリンクさせたい場合はどうする?
5.資金調達プロセスをまるごと再設計する
6.旅のプランを立てる


起業時、あるいは未上場/非上場企業にとって資金調達といえば「エクイティ(ベンチャーキャピタルなどによる投資)」か「デット(銀行融資)」の二択、それに助成金の活用が加えられるくらいが一般的だろう。だがここにきて、パーパスや長期的な社会的インパクトを踏まえたものなど、多種多様なファイナンス手法が登場してきている。

本書では、インパクト投資の研究者・実践家である著者が、世界中の多彩な資金調達方法を、事例とともに解説。従来のベンチャーキャピタル(VC)や銀行融資に向かない多くの企業や非営利組織にとって、どのような資金調達の可能性があるかを探っている。ダイジェストでは、エクイティとデットを併用するストラクチャードイグジット契約をピックアップし、その一形態であるコンバーティブル・レベニュー・ベースド・ファイナンス(コンバーティブルRBF)に当たる「ディマンド配当契約」、「レベニュー・ベースド・ファイナンス(RBF)」を事例とともに取り上げた。著者はオックスフォード大学サイード・ビジネススクール講師、Skoll Centre for Social EntrepreneurshipのEntrepreneur in Residence。ケープタウン大学ビジネススクールの非常勤講師、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員研究員。女性エンジェル投資家グループ「Dazzle Angels」の創設メンバーでもある。