

世界最大規模の総合家電・電子部品メーカーであるサムスン電子。韓国を本拠とする多国籍テクノロジー企業であり、世界各地に生産拠点と販売会社を設けている。地域ニーズに応える製品開発でも知られるが、グローバルブランドとしてのサムスンの成功には、在庫・供給管理への強いこだわりがあったようだ。

南アフリカで刊行された未邦訳の本書では、サムスンアフリカの元社長兼CEOであるソン・ユン氏が、数十年間にわたる自らのキャリアを振り返りながら、自身が携わってきたグローバル営業の経験を語っている。米国やアフリカなど、母国以外で販売部門を統括してきた際、国ごとに異なる文化や考え方の中で、もっとも重視したのが現地の販売パートナーとの信頼関係だったという。著者は、サムスン電子に32年間勤務し、営業職及び営業担当役員として活躍。米国3回、アフリカ1回の駐在経験があり、アフリカでは現地販売子会社サムスンアフリカのCEOとして、サムスンブランドの価値向上とシェア拡大に貢献した。