

世の中にインパクトを与えたヒット商品やイノベーション、広告などには、たいてい「インサイト(洞察)」が重要な役割を果たしている。優れたインサイトを提示できる人には、生来の「センス」があると思われがちだ。だが彼らは無意識にも一定の「思考の型」を用いており、誰しもそれを身につけられるのだという。

本書では、インサイトを「人を動かす隠れたホンネ」と定義し、それを見出し、言語化、検証するプロセスをモデル化。それを使いこなし、必要な時にインサイトを見つけ、活用するための手法を詳説している。インサイトを生み出すための、5STEPからなる「型」は「出世魚モデル」と名付けられているが、それは、著者らが広告業界内で実績を出すマーケターたちに詳細なインタビューを行なうことで作り出した方法論なのだという。著者の佐藤真木氏は、広告大手電通の第3マーケティング局シニア・マーケティング・ディレクター。阿佐見綾香氏は電通第4マーケティング局マーケティング・コンサルタント。