新書・文庫
発刊 2024.10
日本の可能性を握る「ローカル」「ややこしさ」
『ホワイトカラー消滅』
私たちは働き方をどう変えるべきか
冨山 和彦 著 | NHK出版(NHK出版新書) | 304p | 1,133円(税込)
Contents

はじめに シン・学問のすゝめ
序.労働力消滅、ふたたび
1.グローバル企業は劇的に変わらざるを得ない
2.ローカル経済で確実に進む「人手不足クライシス」
3.エッセンシャルワーカーを「アドバンスト」にする
4.悩めるホワイトカラーとその予備軍への処方箋
5.日本再生への20の提言
おわりに 「ややこしさ」に強い「両利きの国」への大転換を急げ

Introduction
日本は、明治以来の人口増加フェーズから人口減少フェーズに入り、「人手不足」が深刻化している。一方、社会で中心的な役割を担ってきた「ホワイトカラーサラリーマン階級」は、ロボットやAIによって単純作業が代替され、雇用が減る傾向が指摘されている。これらの大きな変化に、どう対応していけばよいのだろうか。
本書は、ローカル経済圏の人手不足とグローバル経済圏の人余りが同時に起きる社会において、国、組織、個人のそれぞれに変化が必要であるとし、取るべき対策を提言する。今後、人口減少が続くなかで成長と賃金上昇を実現しようとすれば、付加価値労働生産性を上げるしかない。それを実現するには、エッセンシャルワーカーを革新する必要があり、少ない時間でより高い付加価値を提供する「アドバンスト・エッセンシャルワーカー」へと格上げすることが重要と説く。著者は、IGPIグループ会長。日本共創プラットフォーム代表取締役社長。1960年生まれ。2003年、産業再生機構設立時に参画してCOOに就任。解散後、経営共創基盤(IGPI)を設立し代表取締役CEOに就任。20年から現職。パナソニックホールディングス、メルカリで社外取締役を務める。