 
      古代ギリシャの彫刻が英国に運ばれた経緯とは
        『博物館に収蔵された文化財は本当に「略奪品」なのか?』
          
          Plunder?: How Museums Got Their Treasures
        
          
      Justin M. Jacobs 著
             | 
            Reaktion Books
            | 216p
        
        
         
        
1.贈呈品と略奪品
2.売買業者
3.発掘と探検
 
            
近年、博物館が収蔵する文化財が過去の「略奪」によるものだと批判されるケースが西欧を中心に増えている。かつて植民地であった国が、かつての支配国に対し、文化遺産の返還を求めることも多い。だが本当に略奪があったかどうかは、当時の外交関係や人々の文化財に対する考え方を加味しなくては判断できない。
           
          英国で刊行された未邦訳の本書では、欧米の博物館が所蔵する非欧米諸国起源の美術品や文化財がすべからく「略奪されたもの」という見方が定着しつつあることに警鐘を鳴らす。略奪は美術品や文化財が流出した原因の一つに過ぎず、その数も実は決して多くはなかった。略奪のほかにも、外交目的の贈呈、売買業者による商取引、考古学者による遺跡の発掘調査や探検といった、さまざまなルートを経て、貴重な文化財が人の手に渡っていったことを解説する。著者のジャスティン・M・ジェイコブス氏はワシントンDCのアメリカン大学歴史学教授。中国、太平洋地域の歴史や考古学を教えている。
      
 
             
             
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