アウトプットの同質化を防ぐ「思考の型」QADI
『シン・ロジカルシンキング』
望月 安迪 著
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ディスカヴァー・トゥエンティワン
| 376p
| 2,530円(税込)
はじめに――なぜ、いまロジカルシンキングのアップデートが必要なのか
1.「論証」――ロジカルシンキングの基本原則、あるいは論理と情理の交差
2.論証の第一方法――〈示唆〉を引き出す「演繹的思考」
3.論証の第二方法――〈結論〉に引き上げる「帰納的思考」
4.「発見」――〈仮説〉を生み出す方法としての「アブダクション」
5.発見の逆説――発想力の本質としての「〈問い〉を立てる力」
6.シン・ロジカルシンキングの「思考の型」――QADIサイクル
終.いかに「型」を鍛え、己の「技」とするか――思考の「5つの力」と成熟度モデル
おわりに――何のために、僕らは考える力を高めるのか
これまで書籍などで、ビジネスにおける成果に資する数々の「思考法」が紹介されてきた。その中でも基本中の基本とされるのが「ロジカルシンキング」である。そのためにMECEやSWOT分析、5W1Hといった「定番ツール」が開発されてきたが、それらを多用することでアウトプットが同質化し凡庸になるという問題がある。
本書では、デロイト トーマツの気鋭の戦略コンサルタントが、意外性・新規性のある発想や思考を生み出す、ロジカルシンキングの進化系としての「シン・ロジカルシンキング」を指南。正しく、わかりやすく伝えるために、ロジカルシンキングのツールを用いてクライアントに提案したところで「そんなわかりきった一般論はいらない」と一蹴されてしまう。それを避けるための、「情理」や「主観」をも重視した「思考の型」である「QADIサイクル」を著者は提案している。著者はデロイト トーマツ コンサルティング合同会社テクノロジー・メディア・通信(TMTユニット)兼モニターデロイト シニアマネジャー。神戸大学非常勤講師(新規事業開発)。