鋼管トップメーカー創業者が50年間抱く挑戦
『インドネシアの鉄鋼王 イブヌ・スサント伝』
Semangat Baja Ibnu Susanto
Robert Adhi Kusumaputra 著
|
Kompas Media Nusantara
| 306p
1.ホクチアとジャカルタ
2.トコ・ティガから始まった
3.人生のターニングポイント
4.ビジネス「王国」の構築
5.PAH TSUNG(パー・ツン)スクールを再設立
6.イブヌ・スサントの家族への愛
インドネシア経済を支える成長産業の一つが鉄鋼業だ。近い将来、ステンレス粗鋼生産で中国に続く世界第2位の規模を有する可能も指摘されているようだ。そんな同国でトップクラスの鋼管・鋼材加工メーカーにスピンド(SPINDO、PT. Steel Pipe Industry of Indonesia)がある。同社を率いるのがイブヌ・スサント氏だ。
インドネシアで刊行された未邦訳の本書は、スピンドの創業者にして、80歳を超えた現在も社長としてリーダーシップを発揮するイブヌ・スサント氏の軌跡を描く評伝。1971年に設立した鉄の輸入会社を前身とし、買収や新規株式公開を経て事業を拡大、アジア金融危機などを乗り越えながらスピンドをインドネシア有数の企業に成長させる経緯を綴っている。著者のロバート・アディ・クスマプトラ氏は、伝記を多く手掛けるノンフィクションライター。著書に『ソフィアン・ワナンディと7人の大統領』(1960年代の起業家ソフィアン・ワナンディの伝記)などがある。