他国に比して投資人口が少ないことが指摘されてきた日本だが、ここに来て新NISAのスタート、日経平均株価上昇などを背景に「投資ブーム」が発生している。しかし、投資は預金よりも果たして本当に有利なのか。どれだけ利益が得られるのか。ノウハウや基本的な考え方を知りたいという人も少なくないだろう。
本書では、個人資産が800億円を超えるといわれ、2005年には高額納税者名簿(長者番付)全国トップにもなった“伝説のサラリーマン投資家”が、咽頭ガンで声帯を失い、年齢的な理由からも引退を決意したタイミングで、これまでの経験で培った投資術を披露している。著者の基本戦略は、時価総額500億円未満の「割安小型株」の中から成長株を見つけ出すというものだが、「独自の投資アイデア」によってニトリ、JAL、オリンパス、REIT(不動産投資信託)、メガバンク、中小不動産会社などでも大きなリターンを得ている。著者は、1981年に野村證券に入社。ゴールドマン・サックス東京支店、モルガン・スタンレー証券、スパークス投資顧問を経て、1998年にタワー投資顧問で基幹ファンド「タワーK1ファンド」をローンチ。2023年に同ファンドの運用を終了し、退社した。