書籍
発刊 2023.12
起死回生の「プライドポテト」はどう生まれたか
『湖池屋の流儀』
老舗を再生させたブランディング戦略
佐藤 章 著 | 中央公論新社 | 200p | 1,760円(税込)
Contents

1.創業者の精神に学べ
2.日本のじゃがいもしか使わない
3.つくるのではなく、醸し出す
4.職人技で難題に挑む
5.ナンバー2だからこその挑戦
6.スナックで日本を元気にしたい
解説 マーケター佐藤章の本領(一志治夫)

Introduction
「湖池屋プライドポテト」「PURE POTATO じゃがいも心地」など、品質本位のポテトチップスを立て続けにヒットさせ、独自の存在感を放っているのが「湖池屋」だ。同社の創業は1953年。日本で初めてポテトチップスの量産化に成功し、その味わいを世に広めたスナックメーカーの「老舗」だが、近年の変化にはどんな経緯があるのか。
本書では、ここ数年来の湖池屋の変革について、そのキーパーソンである有名マーケター、かつ同社社長である著者が自らその詳細を語っている。競合他社との価格競争で苦しめられていた同社を「復活」させるべく、2016年に入社した著者は、他社にない「湖池屋らしさ」という原点に立ち返り社名やロゴの変更、日本的なポテトチップスの開発などを進めていく。こうしたリブランディングの象徴として生まれたのが、品質を追求した「湖池屋プライドポテト」だ。著者はキリンビールで「ビール職人」「キリンブラウマイスター」などの企画・開発に携わった人物。1997年にキリンビバレッジ商品企画部に出向、そこで「FIRE」「生茶」などを手がけ大ヒットさせる。その後、フレンテ(現・湖池屋)執行役員兼日清食品ホールディングス執行役員に転じ、2016年9月より湖池屋代表取締役社長。