

問題解決やイノベーションにおける手法の一つとして「ワークショップ」が注目を集めている。国家やコミュニティが共有する「大きな物語」が消え、トップダウンの組織運営に限界が見られる現代社会だからこそ、参加者が主体的に協働するワークショップに期待がもてる。具体的にどのように実行すればいいのだろうか。

2008年に初版が刊行されたロングセラーの新版である本書では、ワークショップを設計する基本的な手順とポイント、ワークショップをつくるための部品などを網羅的かつ実践的に解説している。ワークショップは、主体的に「参加」したメンバーが「協働」「体験」を通じて「創造」と「学習」を生み出す場と定義され、問題解決、プロジェクト運営、チームづくり、合意形成、参加型学習、組織変革など、さまざまな目的で活用されている。著者の堀公俊氏は、堀公俊事務所代表、組織コンサルタント、日本ファシリテーション協会フェロー、大阪大学客員教授(テクノロジー・デザイン論)。加藤彰氏は(株)日本総合研究所リサーチ・コンサルティング部門シニアマネジャー、日本ファシリテーション協会フェロー。