

企画書、提案書、プレスリリースなど、顧客に向けて提示する資料や文書の作成が必要なケースで、上司が部下に「とりあえずたたき台を作ってみて」と依頼することがある。議論や検討の土台となるたたき台だが、何をどの程度書き込むのか、よくわからない人も多いのではないだろうか。

本書では、外資系コンサルティングファームで活躍した著者が、自身が業務の中で存分に活用し成果に結びつけた「たたき台」にフォーカス。基本的な考え方や作成のヒント、役立て方などをていねいに解説。たたき台が効果的に作られることで、世の中の「間違ってはいけない」と失敗を恐れる風潮を変えられる可能性にまで言及している。どんな状況や場面でも応用できるたたき台の構成要素として、「スピード」「シンプル」「刺激」「質問力」「隙」の頭文字をとった「5つのS」があるという。著者はCobe Associe代表。ボストンコンサルティンググループ(BCG)に勤務した後、博報堂グループのスタートアップスタジオ・quantum、デジタルヘルススタートアップ・エンブレースの執行役員を経て、2018年に大企業新規事業チームやスタートアップをリサーチや言語化・構造化の観点から支援を行うCobe Associeを創業。