2023年は「日本ASEAN友好協力50周年」にあたり、国内やASEAN(東南アジア諸国連合)各国でさまざまな記念行事が行われている。ASEANが設立された1967年当時とは、各国の経済状況や、ビジネス環境、企業の課題などが大きく異なっている。現地の企業、財閥やスタートアップの現状はどうなっているのか。
2015年の初版、2019年の第2版に続き刊行された本書は、ASEANの、あるいはASEANとのビジネスを考える際に知っておきたい各国の企業グループを国の概況とともに紹介。第3版では掲載国にカンボジアとラオスを加え、全域の有力企業グループのページにファミリーツリーを加えている。現代のASEAN企業の重要キーワードは「脱炭素化」と「スタートアップ」の2つであり、後者では財閥を中心に巨大なエコシステムが構築されるケースが目立つようだ。著者はインベストバンカー。メガバンク、外資系証券会社、国内最大手投資銀行を経て、現在は大手会計会社系アドバイザリー会社に勤務し、シンガポールに駐在中。なお、ダイジェストでは全体概況とラオスの2企業グループを取り上げた。