米国で刊行された未邦訳の本書では、ジニー・ロメッティIBM前CEOが、自らの生い立ちやIBMでのキャリア、大改革のプロセスや成果などを振り返るとともに、そのキャリアで身につけた「グッドパワー」について詳しく語っている。ロメッティ氏が主導したIBM改革に寄与したグッドパワーには「他者のニーズに応え、他者に尽くす」など五つの原則があり、自分だけでなく、ステークホルダーなど他者にもチャンスをもたらすものだという。著者のロメッティ氏は、現在は複数の企業の役員を務めるとともに、2030年までに100万人のアフリカ系米国人のスキルアップ、雇用、昇進をめざし、仕事とキャリアを支援することに取り組む連合「OneTen」の共同議長を務めている。