驚異的なスピードでChatGPTが広がりを見せている。同様の仕組みで画像や動画を生成するアプリやサイトの注目度も高い。AIは新たな進化のフェーズに入り、ビジネスや生活の中に組み込まれていくものと思われる。こうした「AI旋風」のなかで、社会の動きや、一人ひとりの働き方はどう変わっていくのだろうか。
本書では、元MITメディアラボ所長で、日本人の中でもAI、IT、デジタルの最前線にいる一人である伊藤穰一氏が、米オープンAIが開発したChatGPTをはじめとする「ジェネレーティブAI」の現状と展望、あるべき使い方、それによるあらゆる変化などを詳しく解説している。ジェネレーティブAIは、検索エンジンのように「正解」を求めて使うものではなく、アイデアなどを「提案」させ、会話によってそれを磨き上げ、より良いアウトプットにするためのツールなのだという。著者はデジタルガレージ 取締役 共同創業者 チーフアーキテクト。千葉工業大学学長。ベンチャーキャピタリスト、起業家、作家、学者として主に社会とテクノロジーの変革に取り組む。2011年から19年まで米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長を務めた。