

ビジネスの世界にはさまざまな専門用語があるが、中でもメジャーなのが「マーケティング」だ。企業はすべからく、モノやサービスを顧客に売り収益を得る組織なので、どんな業種であってもマーケティングとは無縁ではない。しかし、この言葉は、人によってさまざまな定義で用いられているのではないだろうか。

本書では、マーケティングを「顧客体験にかかわるすべての業務」と広義にとらえ、その戦略や施策のOS(オペレーティングシステム)となる共通言語を「マーケティング思考」と名付けている。そして、マーケティング思考をベースにして成果を出せる組織・チームの要件と育成法について、陥りやすい落とし穴にも焦点を当てながら解説。マーケティング思考は、よく知られる「誰に? 何を? どのように?」というフレームワークで説明できるという。すなわち、顧客理解と顧客価値、そして具体的な施策の入り口から概要までを理解し、考えられるのがマーケティング思考である。著者は、株式会社グロースX取締役COO/インサイトフォース株式会社取締役。リンクアンドモチベーションなどを経て、2010年に企業のブランド・マーケティング領域特化の戦略コンサルティングファームのインサイトフォースを設立。2021年より株主および戦略アドバイザーとしてグロースXに参画。