海外書籍・雑誌
発刊 アメリカ 2021.08
リース会社を取り込み躍進したエアバスの戦略
『エア・ウォーズ』
エアバスはいかにしてボーイングのシェアを奪ったのか
Air Wars: The Global Combat Between Airbus and Boeing
Contents

1.数十億ドルのギャンブル
2.空飛ぶ貨物
3.パイパー
4.エアバスでの初期の頃
5.ハイリスク・ハイリターン
6.対決
7.マクドネル・ダグラスの死
8.ウェイクアップ・コール
9.A380のローンチ
10.ムーンショット
11.トゥールーズでのトラブル
12.トライ、トライ・アゲイン
13.崩壊
14.労働争議
15.新興勢力と破壊者
16.NEOを生み出す
17.MAXのローンチ
18.飛行停止措置
19.Xファクター
20.バグをハンマーで叩き割る
21.ボーイングとエンブレイアのジョイントベンチャー
22.最後のあがき
23.アルファベット飛行機
24.飛行停止措置
25.スキャンダル
26.コロナウイルス
27.引退

Introduction
アップル対グーグル、コカコーラ対ペプシコなど、企業同士のライバル関係はあらゆる業界で見られる。航空機メーカーでは、誰もが同じ組み合わせを思いつくのではないだろうか。ボーイングとエアバスである。1916年創業の巨大企業ボーイングに、70年設立の“新参者”エアバスは、いかに勝負をしかけてきたのか。
未邦訳の米国書籍である本書は、エアバスとボーイングの両社が約50年にわたり繰り広げてきた競争を、事業戦略、機体開発、マーケティングキャンペーンなどの側面から分析している。特に敏腕セールスパーソンとしてエアバス躍進に大きく貢献したジョン・リーヒー元エアバスCOOの戦略や行動を軸に、両社を比較しながら、市場シェアでボーイングの足元にも及ばなかったエアバスが、航空機導入数でボーイングを上回るまでに成長した理由を明らかにしている。著者のスコット・ハミルトン氏は、30年以上にわたって民間航空業界に携わってきたジャーナリスト。2010年から2013年まで、航空宇宙産業に関わる企業や個人が所属する米国ワシントン州の「北西太平洋航空宇宙連盟」の理事を務めた。