書籍
発刊 2022.06
景気の行方を占える「長短金利差」とは何か
『改訂版 金利を見れば投資はうまくいく』
堀井 正孝 著 | クロスメディア・パブリッシング | 288p | 1,738円(税込)
Contents

はじめに 「金利」を知れば、投資に役立つ
1.金利は景気の“今”を表す
2.3つの金利で景気は予測できる
3.景気サイクルと金利の関係
4.信用サイクル
5.お金は世界を回っている
6.すべては米国から始まる
7.ユーロ圏という大国
8.一筋縄ではいかない日本
9.投資で成功するために
おわりに 「金利」に教えてもらう転換点

Introduction
2022年12月下旬、日本銀行の黒田東彦総裁は、従来の金融緩和政策を一部修正し、0.25%程度としてきた長期金利の変動許容幅を0.5%程度に拡大することを発表した。突如の決定に市場はすぐさま反応し、日経平均株価は一時800円超も下げた。日銀は利上げではないと説明するが、実質上の利上げとみる向きもある。
本書では、そもそも「金利」とはどういうものか、景気の変動にいかなる影響を与えるのかなど、さまざまな「金利の見方」を、債券運用歴30年超のベテランファンドマネージャーがわかりやすく解説する。景気変動を読む上で重要な金利には短期金利である「政策金利」と、長期金利の「10年国債利回り」があり、前者は政府と日銀、後者は市場によって決まる。両者の上下変動には「ズレ」があり、その時々の金利差(長短金利差)をみることで、景気の変動サイクルのどこに位置しているかがわかるという。著者は運用キャリア30年超のファンドマネージャー。元SBIボンド・インベストメント・マネジメント(株)代表取締役であり、2005年から2015年まで先進国債券ファンド「グローバル・ソブリン・オープン(通称グロソブ)」の運用責任者。