

2022年高校野球夏の甲子園で、東北勢としては史上初となる仙台育英学園高校が優勝、高校野球日本一の栄冠に輝いた。チームを率いたのは、2018年から指導にあたる須江航監督だ。現役選手の時代にほとんど活躍できなかったという同監督は、精鋭たちをどのように導いたのだろうか。

本書では、仙台育英硬式野球部の須江航監督が、「日本一からの招待」を受けられる強いチームを作り上げた、自身の育成論、指導論、教育論などを語り尽くしている。同監督は、上から技術を指導するのではなく、選手の話に丁寧に耳を傾ける。そして各々の選手の思考を整理し、進むべき方向を一緒に考える。練習メニューについても、選手に選択権をもたせ、ある程度の自由を与えており、監督はその狙いについて選手の考えを聞き、アドバイスをするのだという。著者の須江監督は、1983年生まれ。2006年に仙台育英秀光中等教育学校の野球部監督に就任、14年に全国中学校体育大会優勝に導く。2018年より現職。