海外書籍・雑誌
発刊 ドイツ 2021.02
2040年に向けてドイツ経済が取り組むべき課題
『2040年のドイツはどうなるのか』
Ein Traum von einem Land: Deutschland 2040
Contents

1.目標:繁栄の拡大
2.通常の会計処理
3.背景の考察
4.他者から学ぶ
5.明朗な会計:誰かがやらなければならない
6.失われた10年
7.より多くの人が仕事に就けるように
8.生産大国への道
9.投資は必須
10.温暖化防止に向けた新たなスタート
11.欧州連合(EU)の改革
12.守り、助ける
13.すべての人に、より多くの豊かさを
14.公的な事業への公正な資金提供

Introduction
世界でも有数の輸出国で、自動車産業を中心とした成長産業を持つEUの中心国ドイツ。2005年から16年間の長期にわたり同国を率いたアンゲラ・メルケル首相が2021年に退任し、国家の次の姿が模索されている。近年は高齢化の進展やエネルギー価格の高騰などに直面しているが、どのような道筋を歩んでいくのだろうか。
未邦訳のドイツ発刊書籍である本書は、主に経済面におけるドイツの現況を概観しながら、2040年に向けた繁栄を維持していくための課題を詳細に分析している。コロナショック前までは経済好調が伝えられ、その繁栄ぶりを誇ったドイツだが、国内投資の減少、産業・人材の海外流出などの問題を抱えており、高齢化の進展による労働人口の減少と生産性の低下などのリスクを抱える。人材面で期待される移民政策においては、人数を増やす以上に、質を確保するために、移住先としての魅力を高めるべきだと著者は主張している。著者のダニエル・ステルター氏は、戦略・マクロ経済について発信するフォーラム“beyond the obvious”の創設者。経済・金融危機の分析を専門とし、絶えず変化するグローバル市場の課題について、国際企業や投資家にアドバイスを提供している。