

「付加価値」という言葉はビジネスシーンではよく使われる。とくにマーケティングや商品開発において、顧客に提供する付加価値は、戦略上重要なファクターといえるだろう。しかし、付加価値とはそもそもどういうものなのか、どうやって作り出せばいいのか、明確に語れる人は多くないのではないだろうか。

本書では、高収益・高給与、そして「高付加価値企業」で知られるキーエンスで活躍した著者が、付加価値の定義から、それをいかに生み出し、顧客に与えるかを、キーエンスの事例などを交えながらわかりやすく解説。そして、付加価値を理解することで、生産性を向上させ、経営を高収益体質にする道筋を示している。本書で説かれる付加価値とは、「顧客のニーズを超えたプラスアルファ的なもの」ではなく、「顧客の潜在ニーズを発見し、それを叶えるもの」なのだという。著者は株式会社カクシン代表取締役CEO。大学卒業後、株式会社キーエンスにてコンサルティングエンジニアとして、技術支援、重要顧客を担当する。その後、企業向け研修会社の立ち上げに参画し、独立。著書に『構造が成果を創る』(中央経済社)がある。