新書・文庫
発刊 2022.08
マンションの価値に影響する新たな認定基準とは
『マンションの管理組合とは何か』
丸山 英氣 著 | 信山社(信山社新書) | 362p | 1,980円(税込)
Contents

序.問題状況
1.マンションの出現
2.管理組合

Introduction
マンションは、都市に適した住宅様式として国内でも定着しており、近年では、首都圏で年間3万戸から4万戸ものマンションが供給されているという。しかし、少子高齢化や人口減少が進み、古いマンションの老朽化も進む中で、将来を見据えたマンションのあり方、管理の仕方が問われる局面にきているようだ。
本書は、第二次世界大戦後に世界中で出現し、普及したマンションをめぐり、その「管理組合」について主に法的な側面から解き明かしている。管理組合は、マンションの建物や敷地、付属施設を管理するための仕組みの一つである。マンションの管理には、管理者による管理、第三者管理などの方法もあるが、日本で管理組合による管理が定着した背景として、著者は、戦前の農山村における「入会」(いりあい)の慣行があったのではないかと指摘している。また、今後中古マンションを長く活用していくために、管理組合が積極的に活動することが重要だという。著者は千葉大学名誉教授、弁護士。1939年、松本市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、横浜市立大学助教授、千葉大学教授、中央大学法科大学院教授を経て現職。