書籍
発刊 2022.08
英国にみる、政府を「デジタル組織」にする方法
『PUBLIC DIGITAL(パブリック・デジタル)』
巨大な官僚制組織をシンプルで機敏なデジタル組織に変えるには
Contents

1.試練のとき
2.なぜ変革が必要なのか
3.始める前に
4.出発点を決める
5.最初のチーム
6.地固め
7.信用を築く
8.議論を制する
9.従来のやり方に立ち返る
10.数字を把握する
11.画一化ではなく一貫性を
12.基準を設定する
13.リーダーを見つける
14.次の展開
15.バトンタッチを成功させる

Introduction
日本では2021年9月にデジタル庁が発足し、2022年8月に就任した河野太郎デジタル大臣のもと、本格的な政府のDX(デジタルトランスフォーメーション)に、多くの国民から期待が寄せられている。政府のDXについては諸外国に事例があり、中でも模範とされているのが、2011年から取り組みが始まった英国である。
本書では、英国政府のDXを担う特命チームGDS(Government Digital Service)の中心人物らが、政府や、歴史ある大企業などの旧来型大組織を「デジタル組織」に変えるために必要な心構えや方法論について、体験をもとに詳細かつ具体的に語っている。GDSは、キャメロン政権で内閣府担当大臣だったフランシス・モード氏らの提案により、2011年に民間のIT人材を招き入れるかたちで設置された。それから4年の活動で、政府のIT支出を大幅に削減、公共サービスの入り口となるウェブサイト「GOV.UK」の開発など数々の成果を上げ、国連の電子政府ランキングにて英国を第1位に押し上げた。著者の4人はいずれもGDSのメンバーとして活躍し、現在は、DXに取り組む大規模な国際組織、政府、経営陣の支援を行うPublic Digital社のパートナー。2020年に同社は、博報堂DYホールディングスの戦略組織「kyu」グループに参入した。