新書・文庫
発刊 2022.06
教養ではなく「遊び」がリベラルアーツの本質
『リベラルアーツ』
「遊び」を極めて賢者になる
Contents

序.リベラルアーツは「無用の用」である
1.リベラルアーツの源流1 古代ギリシャの「四科」
2.リベラルアーツの源流2 古代中国の「六芸」
3.日本にやってきた西洋のリベラルアーツ
4.「リベラル」と「アート」を解剖する1 リベラル編
5.「リベラル」と「アート」を解剖する2 アート編
6.「遊ぶためのわざ」とは何か?
7.いかに人生を遊びつづけるか1 江戸に遊ぶ編
8.いかに人生を遊びつづけるか2 実践編
9.いかに人生を遊びつづけるか3 仕事編
10.リベラルアーツを体得する極意
11.未来をつくるために1 芸術を文化にする
12.未来をつくるために2 「教養」から「共養」の時代へ
13.未来をつくるために3 これからの公共は、市民の手でつくる

Introduction
日本の大学で、従来の「一般教養科目」などに「リベラルアーツ」という言葉が使われるケースが目立つ。また、ビジネスや日常会話でも「これからはリベラルアーツが役立つ」などと、「教養」の意味でこの言葉が発せられることが多い。だが、リベラルアーツの本来の意味は単なる「教養」ではないようだ。
本書では、東西のリベラルアーツの歴史を紐解きながら、その本質を「遊び」であると指摘。その上で、どのようにリベラルアーツを身につければいいかを論じている。著者はリベラルアーツを、世界を読み解くための方法であり、「人生を遊びつづけるためのわざ」であると定義。義務感からではなく、興味や好奇心の赴くまま、境界や領域を越えて「知る」「観る」「読む」「考える」ことこそ、「リベラルアーツを生きる」ことだとしている。著者は文筆家、文化芸術プロデューサー。(財)欧州日本藝術財団代表理事、代官山未来音楽塾塾頭。19歳でフランスに渡り、さまざまな仕事を経験した後、44歳で帰国し、現職で活躍を続けている。