環境に負荷をかけず、かつ高性能な洗濯補助用品「洗たくマグちゃん」が注目されている。高純度のマグネシウムの粒がネットに入った「洗たくマグちゃん」を洗濯機の中で攪拌するだけで、衣類の汚れや臭いを落とす。洗剤を含まない洗濯排水は環境に優しく、かつ農業用水としてリサイクルも可能だという。
本書では、「洗たくマグちゃん」を開発し、マグネシウムを使った事業展開を図る、茨城県古河市の宮本製作所、そして同社代表取締役の宮本隆氏にスポットを当てる。「洗たくマグちゃん」の仕組みや、SDGsへの取り組みにも沿った宮本製作所の事業活動を紹介しながら、次代の可能性を拓くマグネシウム産業の未来を展望する。マグネシウムは人体に欠かせないミネラルの一つであり、植物の生育にも重要な働きをする。それゆえ、マグネシウムをふんだんに含む「洗たくマグちゃん」の洗濯排水は、農地の土壌を豊かにする高機能な農業用水になるのだという。著者は評論家、ラジオパーソナリティ。フリーライター、雑誌『人物評論』編集主幹を経て、著述活動に入る。パーソナリティを務める「鶴蒔靖夫の話のキャッチボール」(アール・エフ・ラジオ日本)は通算放送回数9,200回を超える長寿番組。