この10年間で、世界ではさまざまな大きな変化があった。これからの10年はそれらの変化が加速するとともに、新たな変化が起きる可能性も高い。とりわけグローバル化の行方は、誰にも予測できなくなっているのではないだろうか。そんな未来を生き抜くために、私たちはどんな力を身につけるべきなのか。
本書は、中学・高校の校長として「よのなか」科創設などの教育改革を実践してきた著者が、高校生に語りかけるスタイルで、10年後の社会で活躍するのに求められる力、また将来のライフデザインについて詳述するロングセラーである。これからの変化が激しく、かつ成熟した社会で重要なのは、正解のない問題に取り組むための「情報編集力」であると説き、従来型の学力にあたる「情報処理力」と「情報編集力」の比率が「7:3」であるべきと主張する。著者はリクルートで新規事業担当部長などを歴任し、メディアファクトリーの創業などを手がけた後、都内では義務教育初の民間校長として杉並区立和田中学校の校長を務めた。2016年から18年まで奈良市立一条高等学校校長。講演会は1,200回、動員数20万人を超える人気講師としても活躍中。