海外書籍・雑誌
発刊 アメリカ 2022.05
“生物としての年齢”と若返りの科学とは
『トゥルーエイジ』
時計の針を巻き戻す、老化防止の最先端研究
True Age: Cutting Edge Research to Help Turn Back the Clock
Morgan Levine 著 | Avery | 304p
Contents

1.皺の向こうに 健康と老化の関係
2.トゥルーエイジを知るべき理由
3.生物学的な老化とは?
4.生物学的年齢の推定方法
5.個別化された老化の未来
6.長生きするにはあまり食べないでおく
7.長寿の食事
8.運動と老化
9.休養とリラクゼーション
10.自分なりの“いい塩梅”をみつける

Introduction
日本をはじめ高齢化が進む先進国においては、健康寿命を伸ばすことやクオリティ・オブ・ライフの向上に高い関心が集まっている。心身の状態の最も基本的な基準となるのは年齢であるが、同じ年齢同士でも健康状態が大きく違うことには、実感がある人も多いかもしれない。
未邦訳の米国書籍である本書では、暦上の年齢とは別の、老化の指標となる生物学的年齢(トゥルーエイジ)を取り上げ、長寿命や老化予防に関する最新の科学研究を紹介している。この領域では、著者が主要な研究テーマとしている、血液や唾液を使った生物学的年齢の推定法に関する研究開発をはじめ生物学的年齢を下げる方法など様々な取り組みが進められているようだ。著者のモーガン・レヴァイン氏は、イェール大学医学部の病理学准教授。生命現象をコンピュータを使って解析するバイオインフォマティクスによって老化プロセスを定量化し、老化防止の可能性のある薬物を使った療法や個人のライフスタイルによって、老化速度がどのように変化するかを研究している。