日本の代表的な伝統文化として、国際的にも知られているのが茶道である。元々薬として渡来したお茶は、戦国時代に千利休によって精神的な修養を重んじる茶道として大成。武将や天下人に好まれた。長い歴史を有する独自の芸道であるにも関わらず、現代ではその奥深さを説明できる日本人は少ないのではないか。
本書では、茶道の歴史を紐解きながら、その精神性や込められた特有の美意識、道具や作法にまつわる基本的な知識などを案内。禅の修行と密接に関わり、謙虚さや落ち着きなど内面的な成長を促す茶道の鍛錬が、今日のビジネスパーソンにも示唆を与えることを説いている。著者は株式会社茶禅の代表取締役、一般社団法人国際伝統文化協会理事長。日本IBMを退社後、茶禅を創設し銀座と浅草に茶室を開設。年間世界30ヵ国の人々に日本の伝統文化を教えるとともに、各国首相やVIPを相手に多数のお茶会を実施している。