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発刊 中国 2019.12
TikTokと並ぶ中国の動画アプリ快手の狙いとは
『注目される力 ショート動画アプリ「快手」のすべて』
被看见的力量:快手是什么
Contents

イントロダクション 快手とは何か
1.一つ一つの生活を他から見られるようにする
2.快手EC 商品の「生産地」から良い品をユーザーに
3.快手教育 「知識」を再定義する
4.快手音楽人 音楽の演奏はもはや少数者の専売特許ではない
5.快手アカウントは企業の標準装備だ
6.快手の貧困救済 一つ一つの村を見る
7.快手と無形文化遺産 一つ一つの伝承を見る
8.快手村 小さな火から全体へと広がる
9.快手MCN 文字・画像から動画へと移り変わる潮流を掴め
あとがき 快手の力

Introduction
米市場調査会社が集計した世界のアプリダウンロード数ランキング2020年版で、中国発のショート動画投稿アプリTikTokが第1位となった。中国国内でTikTokの国内版「抖音(ドゥイン)」と人気を二分するのが「快手(クアイショウ)」である。日本での知名度は低いが、どんなアプリなのだろうか。
未邦訳の中国語書籍である本書は、北京快手科技有限公司が開発・運営する快手が、いかなる理念と狙いのもと、どのようなサービス展開をしているのかを詳細に紹介している。快手は、2011年にGIF画像作成・共有のためのアプリ「GIF快手」としてスタート。2016年開始の抖音に先駆け、2012年にショート動画の作成・投稿サービスを始めた。その後、ライブ配信、EC(電子商取引)などサービスを拡張し、現在は5億人超の月間アクティブユーザーを抱える。「インクルーシブ(包摂)」という理念を掲げ、文化遺産の保存や貧困救済といった社会貢献をも視野に入れた事業展開を図っている。著者の快手研究院(Kuaishou Research Institute)は、北京快手科技有限公司が設立した企業シンクタンク。企業戦略や公共政策に関する研究を行っている。