書籍
発刊 2021.03
イスラエルで幼少期から養われる起業家精神とは
『起業家精神のルーツ CHUTZPAH』
イスラエル流“やり抜く力”の源を探る
CHUTZPAH(2019)
インバル・アリエリ 著 | 前田 恵理 | CCCメディアハウス | 336p | 1,980円(税込)
Contents

1.ガラクタと遊ぶ
2.「バラガン」を歓迎する
3.火遊びで学ぶ
4.「We」の中に「I」がいる
5.自由を求めて
6.失敗は選択肢の一つ
7.不確実性について
8.リスクに満ちたマネジメント
9.若者たちに任せる
10.社会的資源としての若者
11.人的資本について
12.文化について
13.マネジメントについて
14.即興力と最適化を求めて
15.スキルとネットワークの活用
16.世界を舞台に
17.どうにかなるさ

Introduction
中東のイスラエルは「スタートアップ・ネーション(起業国家)」とも呼ばれ、人口約900万人の小国ながら、毎年数百のスタートアップが立ち上がっている。なぜ、イスラエルでは、起業家精神が旺盛なのか。さまざまな分析がなされているが、その一つに「CHUTZPAH(フツパ)」の存在の指摘がある。
本書では、多くのイスラエル人の中に子どもの頃から養われた「フツパ精神」こそが同国の起業家精神のルーツであるとし、その特徴と、それがどのように育てられるのかを、さまざまな具体事例を交えて紹介している。「フツパ」とはヘブライ語で、混沌とした不確実な状態を歓迎し、失敗を恐れず、「何とかなる」という楽観主義を持って困難に立ち向かう精神を指す言葉。それは、廃品の山の中で子どもたちを自由に遊ばせる「ガラクタ広場」といった、幼少期の教育法などによって培われるのだという。著者はイスラエル生まれ。イスラエル国防軍の諜報部隊に所属した後、イスラエルのテクノロジー分野で指導的な役割を担い、イノベーター育成のためのプログラムを創設。現在、コンサルティング会社シンセシス社の共同CEOを務め、リーダシップの評価・開発、エグゼクティブサーチ、コーチングなどを行っている。