書籍
発刊 2021.01
「話す機械」はどこまで人間に近づけられるのか
『音声UX』
ことばをデザインするための111の法則
安藤 幸央 著 | 技術評論社 | 272p | 2,680円(税別)
Contents

1.音声、会話とはそもそも何であるのか?
  人は正確に質問できないという課題
2.音声/会話サービスにおける、話題の種別
3.音声/会話サービスにおけるキャラクター設定の考え方
4.声によるおもてなし、ホスピタリティ、信頼の作り方
5.命令ではなく、会話としてやりとりする方法、原則、
  デザインパターン
6.Voice UIとして守るべきUX
7.対話の設計、会話デザインの仕方、台本の書き方
8.会話サービスを考えるときに役立つツール、
  マインドマップの活用法
9.さまざまな環境で活用されるVUI
10.音声/会話サービスの試作、テストの考え方
11.毎日使うサービスにするため、ハマるための工夫
12.人に寄り添う「弱いAI」という考え方、音声サービスの未来

Introduction
SiriやAlexaといった音声アシスタント、Google Home、Amazon Echoなどのスマートスピーカーが一般家庭にも普及しつつある。いずれもAIの働きにより機械と自然な会話をすることで、さまざまな機能を実現するものだが、これらを「VUI(音声インターフェース)」と呼ぶ。VUIは、どのように設計されるのだろうか。
本書では、VUIが提供する音声UX(ユーザー・エクスペリエンス)をベストなものに構築するために必要な考え方や注意すべきポイント、具体的な方法などを、111のエッセイにまとめている。生身の人間に対するように言葉で「お願い」して操作するVUIは、従来のコンピュータやスマートフォンが「人間が機械に合わせる」一方で、「機械が人間に合わせる」という点で、180度考え方が異なるのだという。ユーザーからの扱われ方、ユーザーの思考や行動、習慣、感情を考慮して、声や会話の調子、言葉の使い方などを慎重に設計しなくてはならない。著者は、UX デザイナー、デザインスプリントマスター、Google Developer Expert。VUI、音声サービスのUX、音声デザインなどに関して多数の講演を行っている。