書籍
発刊 2020.12
台湾最年少閣僚の描く「デジタル民主主義」とは
『オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る』
オードリー・タン 著 | プレジデント社 | 256p | 1,800円(税別)
Contents

序.信頼をデジタルでつないだ台湾のコロナ対策
1.AIが開く新しい社会
2.公益の実現を目指して
3.デジタル民主主義
4.ソーシャル・イノベーション
5.プログラミング思考
終.日本へのメッセージ

Introduction
2020年に始まった新型コロナウイルス感染症のパンデミックにおいて、その対策やリーダーシップなどで脚光を浴びた人物が何人かいる。その一人が台湾のオードリー・タン(唐鳳)デジタル担当政務委員だ。その卓越したITスキルを遺憾なく発揮し、台湾におけるコロナ禍収束に大きく貢献した。
本書では、台湾のスピーディーかつ徹底したコロナ対策の中心的な役割を担った一人であるオードリー・タン氏が、コロナ収束成功の秘密、デジタルと民主主義、デジタルと教育、AIと社会・イノベーション、日本へのメッセージなどを語り尽くしている。35歳という史上最年少での行政院(内閣)への入閣、トランスジェンダー、マスク在庫管理システムの構築などで注目されるタン氏だが、年齢や職業を問わずすべての市民が政治参加できるプラットフォームを作成・運営するなど、台湾に理想的な民主主義を確立させることにも大きく寄与しているようだ。オードリー・タン氏は15歳で中学校を中退し、プログラマーとしてスタートアップ数社を設立、19歳の時にシリコンバレーで起業。米アップルデジタル顧問としてSiriの開発などに携わった後、2016年に行政院デジタル担当政務委員に就任。