新書・文庫
発刊 2020.07
働き方改革の成功は「個人に任せる」ことから
『「超」働き方改革』
四次元の「分ける」戦略
太田 肇 著 | 筑摩書房(ちくま新書) | 208p | 780円(税別)
Contents

序.「分ける」と働き方は変わる
1.仕事を分ける
2.職場を分ける
3.キャリアを分ける
4.認知的に分ける
終.分けて統べる

Introduction
わが国で「働き方改革」が叫ばれ始めてかなりの年月が経つが、目覚ましい成果を上げているという企業は、それほど多くないのではないか。諸外国に比べ低い水準の「生産性」もなかなか向上の兆しが見えない。なぜだろうか。その根本的な理由の一つに、日本の組織や集団の構造的な問題が存在するようだ。
本書では、「働き方改革」が進まない、あるいは生産性が向上しない原因として、個人が、所属する組織や集団から「未分化」であることを指摘。すなわち、個人を組織から「分化する」=「分ける」ことで、「働き方」にまつわる現状の問題を解決できると主張する。その上で、共同で行う仕事を個人に任せられるものに「分ける」、職場を物理的に「分ける」といった具体的な手法を、データや事例を交えながら提案している。著者は、同志社大学政策学部教授。組織論、モチベーション論を専門とし、個の視点から組織や社会について幅広く発言している。『公務員革命』(ちくま新書)、『「承認欲求」の呪縛』(新潮新書)など著書多数。