

コンビニエンスストアのファミリーマートは、2016年、サークルK・サンクスとのブランド統合を経て、全国に1万6500店舗をもつ業界2位のコンビニチェーンとなった。統合のタイミングで社長に就任したのが、現社長の澤田貴司氏である。同氏は、あくまで加盟店を起点とした発想で「ファミマ改革」を推し進めている。

本書は、澤田氏への徹底取材をもとに、ファミマ社長就任までの経緯と、就任後に推進してきた数々の変革の真相に迫っている。同氏は、伊藤忠商事、ユニクロを経て、投資ファンド運営会社など2社を起業。その後、伊藤忠商事傘下のファミマの社長に就任した。本部ではなく各加盟店の「現場」を中心にした視点で、売り場、商品、広告コミュニケーション、店舗オペレーションなどを変革し、現在も取り組みを進めている。著者は、経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに幅広く執筆活動を行うフリーランスのブックライター。『プロ論。』(徳間書店)シリーズなど著書多数。なお、文中の発言は、ことわりのない限り澤田貴司氏によるものである。